3月末の桜開花予想は見事に外れ、例年どおりの4月上旬に。となるとチューリップはさらにその後にずれ込むワケで……
例年4月17日前後が開花のアルビレックスたちも、3月の寒の戻りすぎと4月の温気のはざまで必死に成長しているのですが、今年はいつもより少し遅れそうな気配……
…とか思ってたのに!
咲いてる! いつも通りの17日に咲いてるよ!!
さすがというか、何というか……意地でも帳尻合わせたるわ!的な……いや、流石です、お見事です。
冗談はさておき、ここからは1年で一番楽しいアルビレックスの開花時期。
開花から1週間後ほどで花壇へ行くと、オレンジの花が堂々と咲き誇っています。
市販されている球根の半分にも満たない小さいサイズの育成球根が植えてある花壇ですが、花だけ見ているとそうとは分からないくらい。花の大きさも十分あって(市販球よりは小ぶりですが)見ごたえもバッチリ!
残念ながら今年も過去のように気軽に練習見学等ができないため、なかなか皆さんに足を運んでもらうチャンスがありません(花壇だけをひっそり見にこられる分には問題ありません)。
なので出来るだけ写真を多く撮って……
どんどん撮って……
皆さんに雰囲気をお伝えしたいのに……写真へたくそすぎて、本当に申し訳もございません。どうしても似たアングルの写真ばっかりになってしまって。もう上から見ても下から見ても、本当にキレイでかわいいんです、アルビレックス。
そしてこの日はモザイクウイルスに感染している球根の抜き取りを行いました。
チューリップの球根は自身のクローンです。なので罹患株は翌春もご覧のような状態になります。やがてモザイクウイルスという名前の通り、葉や花にモザイクのように白抜き状態(アルビレックスに関しては、花弁の赤が黄色く抜けた状態)が増え、光合成などが出来なくなるため株が弱まって、やがて消滅していきます。
花が終わってしまうと罹患株が分からなくなるため、開花しているこの時期に球根ごと処分する必要があります。ましてや球根の状態では見分けることができません。
罹患株を完全に無くすのはちょっと難しいのですが、特段ウイルスが気にならないものは大目に見て、写真のように激烈なウイルスのみを処分することにしています。
開花から2週間後。
あれだけ鮮やかだった花壇が嘘のように静まり返っています。花が終わりの時期に入ったため、花を摘み、球根育成の期間に入ったためです。今年も咲いてくれてありがとうね!
摘んだ花の一部は、日ごろお世話になったアルビレッジの事務所や、オレンジカフェさんにおすそ分け。それも数日しか持ちませんが、アルビオレンジが咲いている限り、少しでも楽しんでもらえたら。
花を摘んだアルビレックスたちは、ここから1か月ほどをかけて球根を太らせます。5月の下旬から6月の上旬には球根を掘り上げて、梅雨までに乾燥を完了させて収納します。
花が咲いているのは、1年365日のうちの、たった2週間。
その時期にしかお目にかかれないからこそ、愛しいのかもしれません。来春にまた会うために、次の作業も頑張れるのかも……来年はネズミに齧られないよう、なんとかしないと!
なんて思いながらふと花壇からクラブハウスの方を見ると、
こんなところ(花壇から5メートル以上離れている)にアルビレックスが!?
これは、あれだ! はぐれアルビレックスだ!!
過去の記事を調べたら2022年に咲いていた、はぐれアルビレックスが1年お休みして2024年に再び花を付けたようです。いや~、本当にたくましいわ~! アルビレックスがアルビレックスたる所以を垣間見た気がします。
ネズミの食害は本当に腹が立つけど、こんなところで頑張っているアルビレックスを見せてくれるのもネズミやモグラのお陰なんだよな……いや、花壇で育ってくれるのが一番いいんですけど!
何はともあれ、2024年の花のシーズンはこれにて終了です。今年も咲いてくれて本当にありがとうね!